涼しい日が増え、そろそろ衣替えを意識する時季ですね。
衣替えの時は、「さて、どの服を処分しようか」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
私も、以前は手当たり次第服を買い、容赦なく処分していました。
でも、次に書くようなことを知ってから、そのようなことはできなくなりました。
ラナ・プラザの悲劇
ラナ・プラザの悲劇とは、2013年にバングラディシュの首都ダッカにある商業ビル「ラナ・プラザ」が崩壊し、死者1000人以上、負傷者2500人以上を出した事故のこと。
事故原因は、ずさんな安全管理の中で繰り返された違法増築によるもので、
犠牲者の多くはラナプラザに入居していたファストファッションブランドの縫製工場で働く人たちでした。
事故前日には、ビル壁の亀裂が指摘され使用中止の意見も出ましたが、ビルオーナーは無視を貫いたのだそうです。
(photo by rijans)
綿農家さんの平均寿命
また、多くの服の原料となる綿花は、栽培するのがとても難しく、強い農薬を必要とするのだそうです。
そのため、綿農家の方への健康被害は著しく、綿農家さんの平均寿命は35歳とも言われています。
さらに、世界で最も多くの綿を栽培しているインドの綿農家では、低賃金労働や児童労働の問題も指摘されています。
「似合う服、好きな服」を知るべき理由
これらのことを知って、胸が痛まない方はいらっしゃらないと思います。
私はこの事実を知った時、「今までなんてひどいことをしていたんだろう」と思いました。
なぜなら、それまでの私は手当たり次第に服を買い、
「やっぱり似合わなかったから」「もう飽きたから」「そんなに好きな服じゃないから」という理由で簡単に服を処分していたからです。
もし、過去の私と同じように、「なんとなくかわいいから!」とあまり吟味せずにたくさん服を買い、
そしてほとんど着ることなく処分されている方がいらしたら、
この事実を頭の片隅に置いてくださいね。
ザ・トゥルー・コスト
もし、こういった問題に興味を持たれた方がいらしたら、「ザ・トゥルー・コスト」という映画(DVDが出ています)をぜひご覧になってください。
私も見たことがあるのですが、とくに印象的だったのが、
服を製造する側の女の子と服を消費する側の女の子の対比。
「服を製造する側の女の子」が労働の大変さを語る一方で、
「服を消費する側の女の子」は買ったばかりの服を見せながらこう言い放ちます。
「やばいねこれ(変だねこの服、という意味)、着ないかも」。
・・・過去の私もほぼ同じことをしていました。
「私も同じだ!」と思った方は、ぜひ「似合う服、好きな服」を知って、
無駄なお買い物を無くしていきませんか?
まずは、「似合う服、好きな服」を知ろう
服の製造過程は複雑で、すべてを理解するのはとても難しいです。
私たちが無理なく続けられるのは、「似合う服、好きな服」を知り、
無駄な服を買わないこと、そして、それをできるだけ長く着ることではないでしょうか。
毎月無料で開催しているお話し会では、今後このようなお話しも交えていきます。
お話し会について詳しくはこちら↓をご覧ください!
吉田 直子
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