ファッションの問題点を考える~ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償

2013年、バングラデシュのラナ・プラザという商業ビルが崩落し、そこで働いていた1,000人以上の方が亡くなった事故をご存知ですか?

ラナ・プラザには、銀行や商店、縫製工場が入っていました。
事故前日、ビルに亀裂が見つかっていたにも関わらず、オーナーはそれを無視し操業を続け、
翌朝9時、多くの命が犠牲になりました。

事故後の調査によると、ビルの崩落は、縫製工場の数千台にもおよぶミシンの振動が原因のひとつだったとされています。

バングラデシュはアジアの最貧国であり、安い人件費を目当てに多くのファッションブランドが縫製工場を置いています。

私は、8年前にこの事故のニュースをおそらく目にしたのだと思いますが、
正直、すっかり記憶が薄れてしまっていました。
しかし、ファッションの仕事に関わるようになって、この事故の記憶が蘇った今、
以前のように「好きな服をどんどん買って楽しもう!」「飽きたら捨てれば良いよ!」という心境ではなくなっています。

 

ザ・トゥルー・コスト 真の代償

ラナ・プラザでの事故やファッション産業の問題点について、『ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償』というDVDで学ぶことができます。

心を動かされる場面は多々あるのですが、バングラデシュの縫製工場で働いている若い女性が、「私たちの血でできている服なんて、だれにも着てほしくない」と涙ながらに語る場面を見て、
何も感じない人はいないと思います。

ちなみに、ファストファッションだけが悪者ではないと私は考えています。

 

私たちにすぐできることは?

服は消耗品ではありません。
着なくなった服を発展途上国に寄付して「良いことをした気になる」のも考えもの。
なぜなら、寄付された服が安く売られることで、地元の服飾産業を衰退させてしまうことがあるからです。

それならば、「今すでに持っている服」を長く大事に着ることがベストなのではないでしょうか。
そして、新しく服を買う時は、
「本当に似合うもの」「長く着られそうなもの(=質が良い、いろんなコーディネートが考えられる)」「着ていて気分が良くなるもの」を選びたいですね!

「本当に似合う服」「いろんなコーディネートが考えられる服」を選ぶのには、ある程度の基準が必要。
似合う色、形、素材、テイスト、そして、自分の「好き」を知って、無駄なくファッションを楽しみましょう!

 

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吉田 直子

ファッションに関する診断を通して、お客様にとって”ちょうどいいおしゃれ”をご提案しています。 過去に根強い外見コンプレックスがあった経験から、コンプレックスとの向き合い方もご紹介します。

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